民法の改正により令和6年4月1日より前に相続した不動産も相続登記がされていないものは令和9年3月31日まで（取得したことを知った日から3年以内）に登記する事が必要になりました。また、正当な理由がない場合は10万円以下の過料に科せられます。相続放棄をした場合は、相続人ではなくなるため相続登記義務化のは適用されませんが、相続人になったことを知ってから原則3ヶ月以内に家庭裁判所に申請を行う必要があります。手続きをしないで相続人の数が増えると、権利が複雑になっていき、、相続人全員での合意が困難になるというリスクが発生します。「費用が掛かる」「手続きが面倒」を理由に相続登記をせずに放置していると、余計にコストがかかったり、複雑な手順を踏むことになる可能性がありそうです。相続登記義務化の背景は、不動産に関する所有権の登記は法的義務がなかったため、相続しても使い道がない土地や空家等の不動産が、相続登記がされることなく放置された結果、膨大な面積の「所有者不明不動産」があり、相続が発生する段階になっても相続人があいまいなまま登記もされず、さらに相続人が発生しどんどん相続人が増えていって、本来の土地の所有者がわからなくなってしまった土地が大量に発生してしまった現実があります。この様な状態を背景に法改正が行われました。

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