留守模様|千葉の注文住宅なら木のすまい工房
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留守模様|千葉の注文住宅なら木のすまい工房
- 2026-07-31
- スタッフブログ 前田 浩一
- 2026-07-31
- スタッフブログ 前田 浩一
先日アンドリュー・ワイエス展を観に行ってきました。
ワイエスは20世紀を代表するアメリカの画家で日本でも
大変人気のある画家です。皆様もお好きな方がいらっしゃるのではないでしょうか?
ワイエスはペンシルベニア州郊外のチャッズ・フォードというところで
生まれたのですが、幼少期より体が弱く生涯ほとんど遠出をすることがなかったそうです。そのため彼の描く絵はチャッズ・フォード又は別荘のあったメイン州クッシングに限られており、そこに暮らす人々、風景、暮らしぶり等がメインテーマとなっていました。
20世紀のアメリカ美術界と言えば抽象主義やポップアートが主流です。
彼の描く繊細な写実主義は大変地味で、当時の批評家からは「時代遅れ」「ノスタルジックなイラスト」と言われたそうです。
しかしドライブラッシュという(水分を絞り取った乾いた筆で擦るように描く手法)
水墨画にも似た画風で描くその作品は単なる風景描写に留まらず、アメリカの日常や郷愁、人間の孤独に寄り添う精神的な表現として大衆から圧倒的な人気を博し、今ではアメリカの国民画家と呼ばれるほどになっております。
そんなワイエスがもっともよく描いたテーマが「留守模様」といったものです。
「留守模様」とは読んで字の如く主が不在の家や風景を描くことで人の気配やその暮らしを表現するといったもの。特にワイエスの表現には自然にさらされ佇む家や風に揺れるカーテン、収穫を終えバケツに積まれた穀物等主のいない風景が多く描かれております。
それらはチャズ・フォードという日本でいえば秋田、岩手とほぼ同緯度で過酷な四季の
環境を反映したものであり、その中で貧しくも誠実に生きる人々の暮らしが克明に描かれたものでした。
前置きが長くなりましたが、このワイエスの絵を何枚も観るにつけ、日常を生きることの困難さやそこから生じる日々の暮らしがいかに尊いものかということを強く感じる鑑賞体験となりました。
私たちが取り組んでいる仕事はそのすまいをつくり、長く快適に使って頂くための施しを誠実に続けてゆくことです。どんなに時代が進み、すまいが高性能になっても人の関りや想いがなくては決して良いすまいにはならないものと考えております。
皆様のおすまいの「留守模様」が常に豊かで、笑顔と共に未来に続いてゆくよう私達は作り手として責任を持って携わってまいりたいと強く気を引き締めなおし美術館を後にしました。