発送と度量|千葉の注文住宅なら木のすまい工房
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- 2020-08-10
- 会長ブログ 阿久津 弘幸
- 2020-08-10
- 会長ブログ 阿久津 弘幸
「東京始まる」
日本近代建築の父、東京駅などの設計の辰野金吾さんを主人公とした歴史小悦です。
この本の存在を知り、何気にしらべると、辰野金吾さん設計の日銀本店の工事に関わる話に出会いました。
高橋是清さんをご存知でしょうか?日銀総裁から総理大臣そして、宮澤喜一さんが総理経験者で大蔵大臣になるときに話題になりましたが、総理経験者として大蔵大臣になり手腕を発揮された方です。そして226事件の被害者でもあります。その高橋是清さんが辰野金吾さんの設計事務所の所員だった事、そして日銀の関りも日銀本店の工事からという事も初めて知りました。その工事中に当時の日銀総裁に30代の時の高橋是清さんが、当時の1万円(日銀の総工費80万円の時代)を自由に使わせてくれと頼んだそうです。当時4人の石工の親方に大倉組が下請けをさせていたらしいですが、前例のない工事の為、4人の親方が結託しで賃金の値上げの要求をしていました。要求が通らないと休む、今で言うとストライキの繰り返しでした。その為工事が大幅に遅れ先のめども立たない状態でした。そこで、高橋是清さんが大倉組と石工の契約を解除し、辰野金吾さんの設計事務所と石工4人の親方と別々に契約を結び、それぞれ建物の一角ずつ請け負わせ、期日に遅れたら罰金、期日より早ければ賞金を出す。その賞金の為に、当時の日銀総裁に1万円を使わせてくれと頼んだそうです。 その時の日銀総裁は「金はそのように使わなければならない。」と喜んだそうです。もちろん工事も競争原理も働き順調に進んだそうです。
一休さんの「とんち」を思い浮かべる話ですが、30代の高橋是清さんの発想の奔放さと行動力が大きな仕事を成し遂げたと考えます。おおらかな時代だったのかもしれませんが、発想の奔放を受け入れる度量も人的にも時代的にもあったのだと考ええます。
これからの時代この発想と度量が必要になる気がします。
皆様、これからも木のすまい工房をよろしくお願い致します。
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