シックハウス問題が世間で取り上げられて久しく経ちます。当時の話になりますが、私も休暇を利用して個人的にシックハウス対策のNPO活動に参加し勉強させて頂いた時期があります。流通建材の化学物質検出と分析試験などを行ない、建材の安全性を独自基準で測定していました。データは非公開でしたが、化学物質過敏症の方などから相談を受けた際の参考資料にしていました。

ある時、電話でご相談者から「指定のカフェでお会いしたい」と言われ、なぜカフェ？かと不思議に思いました。そこは個人経営の小さなカフェでしたが、行ってみると小型酸素ボンベを小脇に備えた４０代くらいの女性がおり、すぐに疑問が解けました。テナント店内にはおそらく化学物質が浮遊しているはずですが、ご本人の説によるとコーヒーの香り成分が匂いを消してくれる（?）らしく、「このお店に居ると呼吸が楽なんです・・」と言い、よくそのお店に避難しているそうです。

日常生活で酸素ボンベを携帯しているお姿に当時大きな衝撃を覚えましたが、住宅の仕事に携わる者として一層の使命感を受けた記憶があります。

現在は建材も化学物質規制が進み安全性も高い水準になりましたが、それでも完全とは言えません。

話が長くなりそうなのでこの続きはまた次の機会に掲載させて頂きます。

千葉の注文住宅なら木のすまい工房へ