住宅を考えるとき、つい「建物の間取り」や「仕様」ばかりに目が行きがちですが、
実は「庭」の存在が、暮らしの質を大きく左右することがあります。

たとえば、朝。
カーテンを開けて、木漏れ日の差し込む庭を眺めながら一杯のコーヒーを飲む。
あるいは、午後にふと窓の外を見れば、そよ風に揺れる草花が静かに迎えてくれる。
そんな何気ない時間が、日々の暮らしにゆとりや豊かさをもたらしてくれます。

私たちが住宅の設計をするとき、建物だけで完結しないように意識しています。
庭とどのようにつながるか。
窓を開けた先にどんな風景があるか。
中と外が自然につながる「余白」をどこに残すか。

ときには、L字型の平面にして内庭をつくったり、
あえて視線が抜ける位置に緑を配置したり。
そんなちょっとした工夫が、住まいに“呼吸”を生み出します。

庭は特別なものではありません。
毎日の暮らしの中で、「ただそこにあって心がほっとする」存在。
私たちは、そんな庭のある住まいを、ひとつひとつ丁寧につくっていきたいと考えています。

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